女性の味方の『ひじき』を食べて腸内環境を整えよう!

テレワークが推進され、自宅などで仕事をされている方も増えていると思います。そういった環境の変化はストレスという形で腸内環境に影響を与えてしまいます。悪玉菌を優勢にし、便秘や肌荒れなどの原因になるため、今が旬で食物繊維やミネラル類が豊富な『ひじき』を食べて腸内環境を整えませんか?
 
☆今が旬だけど、生のまま食べるのは・・・?
 
3~5月が旬と言われますが、一般的に「生ひじき」の流通は無く、「乾燥ひじき」のみが流通しています。生のひじきは渋みが強く、そのまま食べられないため、この季節に収穫したひじきを乾燥や蒸すといった加工を経て「乾燥ひじき」として販売しているそうです。ちなみに生ひじきの渋みはワインや緑茶、コーヒーなどに含まれる「タンニン(別名カテキン)」によるもので、乾燥ひじきの黒色の元はそのタンニンが加工途中に溶けだして酸化したためです。そのため、生ひじきとして販売される物のほとんどは、乾燥ひじきを水で戻したものだそうです。
 


☆食物繊維(100g当たり51.8g)
 
食物繊維の代表でもあるごぼう(100g当たり6.1g)よりも多く、食品の中でも上位にランクする含有量です。ひじきは水溶性食物繊維を含むため、腸内細菌の善玉菌のえさとなり、腸内環境を整えてくれます。
 
水溶性食物繊維は水に溶けやすく、ゼリー状で粘度が高い状態になるため、胃の中では滞留時間が長くなり少量でも満足感を得られるので食べ過ぎを防止してくれます。そして、小腸では吸収速度が緩やかになり、食後血糖値の上昇を抑える効果があるので糖尿病の方にお勧めする食材でもあります。
 
また、腸内を移動していくときにコレステロールや糖質などを吸着し、そのまま便と一緒に排泄されます。そのため、コレステロールを低下させることに繋がり、ダイエットや高血圧予防などにも期待できます。ひじきは低カロリーで食物繊維が豊富なので、積極的に取り入れてほしい食材です。(100g当たり149㎉ですが、小鉢1杯分で約10gなので、約15㎉になります)
 

☆豊富なミネラル類
 
ひじきは海で育まれているため、野菜に比べてミネラル類が豊富です。カルシウムや鉄が豊富な食品であり、柑橘類や酢、梅干しなどのクエン酸やビタミンCを含む食べ物は、カルシウムや鉄分の吸収率がアップしやすくなります。また、大豆とともに摂取することで大豆イソフラボンの働きもあり、骨粗鬆症や貧血の予防に効果的なので女性の味方の食材と言えます。(詳しくは「大豆イソフラボン」にて)
 
①カルシウム(100g当たり1000㎎) 

丈夫な骨や歯の形成に必要なカルシウムですが、実は牛乳(100g当たり110㎎)よりも多く含んでいます。ひじきの1食分は約10g位なので、カルシウム量だけ見ると100㎎と同じくらいになります。しかし逆に言えば、少ない量で牛乳よりもカルシウムを摂取することができると言うことになります。そのため、乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう※)の方や、牛乳自体が苦手な方にも摂りやすいカルシウムを含む食材と言えます。
 
※乳糖不耐症とは・・・牛乳に含まれる乳糖を分解できず、おなかがゴロゴロしたり下痢をするといった症状が現れること。
 
②マグネシウム(100g当たり640㎎) 

カルシウムと共に、骨や歯の形成に必要な栄養素の一つです。マグネシウムは酵素を活性化するときに使われ、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温や血圧の調整にも役立っています。酵素は活性化によって、食事で体内に入った食べ物を消化分解し、吸収された栄養素をカラダの各細胞が使いやすいような形に作り変える働きがあります。また、望ましい摂取バランスは「カルシウム2:マグネシウム」と言われているため、牛乳(100g当たり10㎎)よりもバランスが良いこともポイントです。
 
マグネシウムは細胞の中で代謝を促し、代謝をアップさせるので中性脂肪を減らす働きがあります。この時の代謝とは、食べ物からとり入れたブドウ糖を細胞の中でエネルギーに変えることですが、細胞内にマグネシウムがたくさんあると、ブドウ糖をどんどんエネルギーに変換するため、中性脂肪の分解を促し、内臓脂肪が減少すると言うことに繋がります。
 
他にも、マグネシウムは腸内で水分を引き寄せやすい性質があるので、便を柔らかくして排便を促す効果もあります。
 
カリウム100g当たり6400㎎) 

ひじきに含まれるカリウム量も食品の中で上位にランクする含有量です。カリウムはナトリウムを排出する作用があるので、塩分摂り過ぎを調節して血圧を下げる働きがあります。しかし、含有量が高いため、腎機能が低下している場合は注意が必要です。(カリウムが尿としてうまく排泄されない「高カリウム血症」になるため)
 
鉄分(非ヘム鉄)(100g当たり6.2㎎) 

年配の方は、鉄分豊富といえばひじきと答える方も多いと思います。しかし、昔はひじきを加工するときに鉄鍋で茹でていたため、鉄鍋の鉄分がひじきに移っていただけだったと言うのです。今はステンレス製の鍋で茹でているためか、ひじきの鉄分は少なくなりましたが、それでも食品の中では含有量が多い方です。ひじきは非ヘム鉄に分類されるのでビタミンCと一緒に摂取すると吸収が高まるうえ、胃酸が十分に分泌されていると鉄分の吸収が上がるので、胃酸の分泌を良くするために、酸味のあるもの(柑橘類や酢、梅干しなど)や香辛料を使った料理を取り入れてみてください。(例:ひじきのサラダにフレンチドレッシングをかける。ひじきと梅と唐辛子のふりかけ、など)
 
※ミネラル分は水に溶けだしやすいので、乾燥ひじきを戻すときは浸しすぎに注意してください。
 

☆ビタミンA(β-カロテン)(100g当たり4400㎍)
 
β-カロテンとしては抗酸化作用や免疫賦活作用(めんえきふかつさよう※)があり、ビタミンAとして変換されると皮膚や喉、鼻、消化器官などの粘膜を正常に保つ働きがあります。緑黄色野菜に多く含まれますが、その中でも春菊(4500㎍)と同じくらいの含有量があり、β-カロテンは、炒めたり揚げたり、油と組み合わせて調理すると吸収率がアップします。
 
※免疫賦活作用とは・・・カラダの免疫を活発にすることで、免疫力が上がりさまざまな不調に対抗できるようになります。
 

☆まとめ☆
 
これからは暑くなり、よく汗をかく季節になると思います。汗の成分は主に水分と塩分ですが、その他にもカルシウムなどのミネラルが含まれています。そのため、汗を大量にかくと、カルシウムなどのミネラルを失うことになってしまいます。
 
縄文時代から食べていたとされるひじきは煮物やサラダ、卵焼きや混ぜご飯など、さまざまな料理に加えやすいので飽きずに取り入れることができます。日々のお通じ改善や、ミネラル分の補給、骨粗鬆症対策にも効果的なひじきを自分なりにアレンジして取り入れてみてくださいね。
 
参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/日本ひじき協議会