『笑い』によって病気予防やストレスに強くなる ⦅後編⦆

4月になり、新年度が始まりましたね!新しい出会いや新しい生活などでストレスが増えると思います。そんなストレスにも強くなる『笑い』について、前回に引き続いて特集したいと思います。
 
☆「笑い」によるカラダへのイイ影響 
 
<前編> 前編はコチラです
①脳が活性化して記憶力や判断力が高まる
②血行促進して新陳代謝が活発になり、若返りにつながる
③自律神経のバランスが整ってストレスに強くなり、うつ病の予防や改善をする
④幸福感や痛みの緩和をし、やる気をもたらす
 
<後編> 
⑤NK(ナチュラルキラー)細胞の活性化でがん予防や免疫力UP
⑥アトピー性皮膚炎の改善
⑦血糖値の上昇を抑制する
⑧認知症予防
⑨大いに笑ってシワやたるみの予防
 


NK(ナチュラルキラー)細胞の活性化でがん予防や免疫力UP
 

「NK細胞」は50億個もある免疫細胞の一種で、がん細胞や体内に侵入したウイルスを攻撃してくれます。若くて健康な人の体にも1日3000~5000個ものがん細胞が発生していますが、NK細胞が攻撃してくれているおかげで、がんにならずにすんでいるのです。
 
大笑いした後にこのNK細胞を調べてみると、元々NK細胞の働きが低い人は高くなり、高すぎた人は低くなって、正常な状態に落ち着いていたそうです(免疫機能の正常化)。NK細胞が活性化すると、免疫力が高まり、がん細胞やウイルスなどを次々と攻撃するので、がんの抑制はもとより、風邪などの感染症リスクが低くなります。薬でNK細胞を活性化するには一定時間かかるけれど、笑いは短時間でNK細胞を活性化させることができる、ということもわかったそうです。
 
また、NK細胞を含む免疫システムが暴走してしまうと、膠原病(こうげんびょう)やリウマチなどの自己免疫疾患と呼ばれる病気が引き起こされてしまいます。しかし、笑いには、病気の原因になる免疫システム全体のバランスを整える効果があることが確認されています。
 

⑥アトピー性皮膚炎の改善

 
笑いは、各種アレルギーを改善する効果があると言われていますが(免疫機能の正常化)、その中でも特に、にアトピー性皮膚炎に効果があると医療現場で認められています。アトピー性皮膚炎の患者さんは体内の免疫細胞が行き過ぎて、皮膚に強く反応が出る病気です。しかし、笑った後はかゆみなどの皮膚反応が減少したそうです。「治った」ではなく「緩和できた」と言うことですが、我慢できないかゆみが少しでも減ることで、日々の生活の質が向上して希望が持てるようになるため、病院でのアレルギー治療に笑いを取り入れるなど、新たな治療法として取り組んでいる病院も増えてきているそうです。
 

⑦血糖値の上昇を抑制する
 

糖尿病の指標である「血糖値」は、イライラや暑さ寒さなど、外部からのさまざまな刺激である「悪いストレス」で上がることが分かっています。そして前編③で述べたように、笑うことで自律神経のバランスが整い、リラックスさせる働きがあるので逆に数値が下がるのではと考え、糖尿病の患者さんに、笑った後の血糖値を測定してもらったところ、血糖値の上昇を大幅に抑えていたそうです。特に、大笑いしていた人ほど効果は大きかったそうです。
 

⑧認知症予防
 

ある大学の調査によると、日頃あまり笑わない人は、よく笑う人に比べ、認知機能に関する症状(物忘れなどの認知機能の低下)が当てはまる人が多くみられたそうです。そして、1年後に再度同じ認知機能のテストを行ったところ、よく笑う人に比べて日頃あまり笑わない人の方が、認知機能に関する症状が倍以上低下していたそうです。「認知機能の低下=認知症のリスクが高い」ということなります。日々笑って楽しく過ごせることが、認知症予防にもつながるようです。
 

⑨大いに笑ってシワやたるみの予防
 

「笑いジワ」とは悪いイメージですが、実は、よく笑う人の方がシワは出ないという研究結果が多いそうです。そもそもシワやたるみ(=ほうれい線)の原因は、皮膚の乾燥による水分不足や、加齢や紫外線ダメージの蓄積などで肌のハリや弾力を生み出す細胞が劣化したり、顔の筋肉(表情筋)が衰えることによってできるものです。簡単に言うと「水分不足」と「老化」が原因なので、笑っていても笑わなくても、いずれシワはできてしまうのです。
 
笑うことで顔の筋肉(表情筋)をしっかり使って動かすので、前編②で述べたように、血行促進されるので顔の血行も良くなり肌の色ツヤが良くなるうえ、シワやたるみの予防につながります。表情筋は何歳になっても鍛えられると言います。笑うだけで美容効果があるのですから、お笑い番組を見るときは、思いっきり笑って楽しんでください。
 

☆そもそも「笑いによる医学的研究」のきっかけとは?
 
きっかけとなったのは、難病である膠原病になった人が、笑いによって克服したという発表からです。膠原病とは、本来、ウイルスなどから自分の体を守ろうとする免疫の働きが逆に自分の体に向かって攻撃してしまい、その結果、全身に様々な症状を引き起こしてしまう難病です。
 
そして、この発表をきっかけに笑いによる医学的な研究が始まり「免疫力が上がる」「痛みやストレスを感じにくくなる」といった研究報告が相次ぐようになったのです。
 
こうした笑いの効果は、すでに医療の現場でも応用されており、映画『パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー』でも取り上げられています。笑いの力により、闘病中のストレスを緩和するとともに、免疫力を高めるのが目的だったようです。
 
☆まとめ
 
実は、口角を上げただけの作り笑いをするだけでも、笑いの健康効果はあるのです。表情筋が動くと脳が「笑っている」と勘違いして、前編④でお伝えした、やる気やプラス思考など意欲向上をもたらしてくれるドーパミンが出たり、上記⑤のNK細胞を活性化するという実験結果が出ているのです。

楽しく笑うだけで、さまざまな健康効果や美容効果を得ることができるのですから、「笑う門には福来る」というよりも、「笑う門には健康来る」ですね!