「除菌」のしすぎは便秘のもと?

今年も終わりに近づき、「掃除をしなきゃ!」と慌てていませんか?
今回はきれい好きが高じ、「除菌」のやりすぎによって起こる免疫力の低下について注目してみたいと思います。
 

近年、身の回りで「花粉症」や「ぜんそく」「皮膚炎」「じんましん」など、何かしらのアレルギーを持っている人が増えていませんか?実際に国の調査ではアレルギー疾患により医療機関を受診する患者数が増えていることが確認されています。特に若い人の患者数が増えているそうです。
 
          その原因が、「除菌しすぎて免疫力が落ちてしまっていた」ということです。
 

★「除菌」によって良い菌も殺菌していた!
 
元々私たちの身体には、『常在細菌』と呼ばれる健康を保つための菌が皮膚や腸内、粘膜などカラダの色々なところに存在していて、悪い菌の侵入や繁殖を阻止しています。しかし、除菌グッズを使ってしまうと、悪い菌ばかりでなく、カラダを守ってくれている常在細菌まで除菌してしまうのです。
たとえば手をアルコールで除菌しすぎると、外部刺激から肌を守っている皮膚常在菌が失われてしまい、ひどい手荒れになってしまうなんてことも。つまり、除菌によってカラダにとって良い菌まで失ってしまったのです。
 

★「除菌」のし過ぎは万病のもと?
 
『常在細菌』の中の代表的な菌の一つに『腸内細菌』があります。
 
腸には食べた物を消化吸収する以外に、病原菌が体内に広がるのを阻止する全身の免疫を司る「免疫細胞」があります。その免疫細胞で私たちのカラダの免疫力の約70%を作っているのです。そして、毎日栄養や水分を消化吸収する一方で、病原菌やウイルスなどの外敵を撃退してくれる免疫細胞を作るのを活性化させるのが腸内細菌なのです。
 
腸内細菌などの体内にある細菌は、食べ物や人との接触によって体内に取り込まれた細菌が腸管内に定着したものです。つまり人との接触ごとに除菌してしまうと、良い菌をカラダの中に入れる機会を逃してしまうことになるのです。良い菌がカラダに入ってこなくなれば悪玉菌が増えてしまい、腸内環境も悪化して便秘や下痢、肌荒れやアレルギー、慢性的な身体の不調など、さまざまな悪影響が出てしまいます。
 
風邪をひいた時などに抗生物質を処方されことがありますよね?抗生物質は、細菌を殺す働きがあります。しかし、風邪の菌を殺すついでに腸内の善玉菌なども一緒に殺してしまうために下痢や便秘になってしまうことが多いのです。そのため近年ではすぐに抗生物質を出さない医者も多いそうです。
 
インフルエンザを代表とする予防接種は、少量の菌・ウイルスを体内に入れることで、病気にかかりにくくなったり、感染したときに重症化を引き起こさないように、自分自身の免疫力を育てるのが目的です。必要以上に何でも殺菌・除菌・抗菌するのが、100%正しいとは言えないのです。
 
                      < 除菌のし過ぎ >
                         ⇊ ⇊ ⇊
              < 免疫力が養えないうえ、カラダに必要な菌もいなくなる >
                         ⇊ ⇊ ⇊
                     < お通じが悪くなる >
                         ⇊ ⇊ ⇊
                       ≪ 免疫力低下 ≫
 

★免疫力を上げるためには腸内環境を良くすること
 
お通じがいい状態を保てれば免疫力も良い状態ということになります。そのためにも腸内環境が良くなる食べ物を率先して摂ることが必要です。
 
[腸内環境を良くする食べ物]
・発酵食品(納豆や味噌など)
・食物繊維(水溶性食物繊維・・・海藻類、こんにゃく、果物)
     (不溶性食物繊維・・・豆類、根菜類、キノコ類)
乳酸菌(ヨーグルトなど)
 

★ちょっとの汚れは大目に見てあげること
 
もちろん、不潔すぎるのは問題ですが、毎回わざわざ除菌シートで手や身の回りの物を拭いたりするのは上記で述べたようにカラダを守ってくれている常在細菌まで除菌してしまうのです。気になるようであれば水拭きする程度で良いそうです。ある程度の清潔さは必要ですが、除菌することに神経質になりすぎないことが大事ですね。
 
 
本年度の記事はこれが最後となり、年始の記事は1/6(月)となります。
お楽しみに!